今回の記事では営業職経験者の目線から、営業職がきつい・やめとけと言われる理由についてご紹介していきます。
また、営業職がきついと感じた際の対処法についてもお伝えしていきますので、現在営業職として活動している方の参考にもなるかと思います。
今回の記事を読むことで以下のことが分かります。
- 営業職がきついと言われる理由9選
- 営業職がやめとけと言われる理由
- 営業職がきついと感じた際の対処法
それでは順番に見ていきましょう!
営業職がきついと言われる理由9選
まずは営業職がきついと言われる理由についてご紹介していきます。
一般的に言われる営業職のきつさに加え、私自身の経験も含めてご紹介していきます!
①ノルマがきつく精神的に辛くなる
まず営業職がきついと言われる理由の一つとして「ノルマ」の存在が挙げられます。
会社の業績は営業の成績に大きく左右されるため、人によっては「ノルマ」に大きなプレッシャーを感じるのが営業職の特徴でもあります。
営業ノルマに関しても基本的には前年よりも高い目標が設定されることが多いため、常に向上心を持って結果を残すことが求められますし、ノルマが未達になってしまうと上司から怒られてしまったり、社内での立場も悪くなってしまう可能性も出てきてしまうため、常にプレッシャーと向き合いながら仕事に取り組むことになります。
人によっては残業をしたり休日出勤をしたりと、自分の時間を削って営業ノルマを達成しようとするため、営業職は精神的にも時間的にも辛いと感じてしまうのでしょう。
②常に高い営業成績が求められる
営業職は常にノルマの達成が求められます。
さらに課せられるノルマは基本的に以前の目標よりも高いノルマが設定されるため、ノルマ達成が非常に困難になってきます。
私も営業職として仕事をしていた経験がありますが「どうやっても無理でしょ。」と感じるノルマを平気で科されるのが営業職になります。
ノルマを達成すればまた新たに高い目標を設定され、それを追い続けるという繰り返しになり、人によっては大きなストレスを抱え日常生活にも支障をきたしてしまう可能性があります。
③人間関係・コミュニケーションによるストレスが辛い
人間関係やコミュニケーションが辛いという点も営業職の特徴として挙げられます。
営業職というのは職業柄、社内・社外問わず多くの人と関わり合いながら業務を進めていかなければなりません。
特に営業職は常にノルマを課せられているため、人との人間関係やコミュニケーションを通じて信頼関係を構築していかなければならず、他の職種以上に気を遣う場面が多くなります。
人間関係やコミュニケーションが苦手という人はこのような面で営業職を続けていくことが非常に辛く感じてしまいますし、営業成績を残すといった点でも不利な状況になってしまうでしょう。
④商品を売り込むことに罪悪感を感じる
営業職として仕事をしている人の中には商品を売り込むことに罪悪感を感じてしまったり、自分たちが販売している商品に対して魅力を感じないため、自信を持って売り込むことができないといった方もいます。
私自身の経験からも営業が取り扱う商品というのは、売れない商品であることがほとんどです。
売れる商品というのは営業をかけなくても勝手に売れていきますから(笑)
そのため自分たちが販売している商品の売り込みに罪悪感を感じてしまったり、商品自体に魅力を感じることができずに自信を持って営業をすることができないといった現象が起きてしまいます。
ですが、営業職は常にノルマを抱え数字を残さなければならないため、このような状況に頭を悩ませてしまう人が多く出てきてしまいます。
最も力を入れなくてはならない営業活動に自信を持てず、罪悪感を感じてしまうと仕事を継続していくことが非常に困難になっていきますし、精神的にも辛くなってしまいます。
⑤顧客からの厳しい態度に心が折れそうになる
営業活動を行っていると様々なお客様との関わりがあり、その中にはこちらに対して厳しい対応をされるお客様も一定数います。
営業で訪問した際に追い返されてしまったり、電話越しに非常に厳しい言葉を投げかけられてしまうこともあります。
営業を歓迎する人ばかり相手に営業活動を行っているわけではありませんので、このあたりは営業職として避けることができない部分になります。
ノルマのプレッシャーを抱えつつ営業先からの厳しい態度に耐えるには精神的にも体力的にもタフであるのと同時に、そのプレッシャーを「なにくそ」と自身の成長に結びつけることのできる向上心も必要になってきます。
気持ちが繊細であったり、相手の言葉に傷つきやすい人、辛いことがあった際になかなか気持ちの切り替えができない性格の人にとっては営業職は辛いものとなるかもしれません。
⑥成績次第では上司からの当たりが強くなる
営業職にはノルマがつきものであり、その営業成績によって社内での扱いも変わってくる可能性があります。
特にノルマの達成度を重視する企業では、ノルマの未達が多い場合は上司からの指摘が多くなり、人によってはストレスやプレッシャーを抱えてしまう結果になるかもしれません。
営業職では「過程」よりも「結果」を評価される場面が多く、自分の頑張りや努力が評価されにくい点にも不満を持つ方も多いため、営業成績が悪い人にとっては辛い職種になってしまう可能性があります。
⑦人との付き合いが多くお金と時間を消費する
営業職ではいかに仕事時間以外での人間関係を大切にできるかによって自分の営業成績も変わってきます。
仕事時間以外の場面で取引先の付き合いに参加することで信頼関係の構築に繋げることができますし、仕事以外の話をすることで普段よりも相手とのコミュニケーションが取りやすくなり、今後の仕事の取り組みやすさも大きく違ってきます。
しかし、仕事時間以外での人付き合いで自分の営業成績や今後の仕事のやりやすさを向上させることができる一方で、自分の時間やお金を使わなければならないため、不満を感じてしまう人もいるでしょう。
自分の時間やお金を仕事関連のことに使いたくないという人にとっては、営業職のこのような面に非常に大きなストレスを感じるかもしれません。
⑧他の職種と比較して平均残業時間が多い
営業職はノルマがあることにより、その月の目標を達成するためにも仕事量を増やす必要が出てきます。
定時を過ぎてからも営業活動を行ったり、場合によっては休日出勤をしてノルマ達成のために活動をしなければならないこともあります。
私の経験からも、月末の最終日にはその月のノルマを達成するために、数字を上げるまで会社に戻ることができなかった経験があります(笑)
また、営業職の多くは「みなし残業代」という手当が毎月支給されることがありますが、これは残業の有無に関わらず、一定時間分の残業代を支給するといったものです。
しかし、人によっては残業時間が多いために、みなし残業代分以上の残業が発生してしまうことがあります。
例えば、みなし残業代が毎月30時間分支給されていたとしても毎月40時間の残業が発生していた場合、残りの10時間分は支給されずにサービス残業のなることもあります。
もちろん「超過分の残業代は別途支給」という会社であれば全額支給となりますが、そうならない場合も多々あります。
私が営業職として仕事していた会社では毎月20時間分のみなし残業代が支給されていましたが、実際どの営業職の社員も月に40時間から50時間の残業をしていたため、非常に残業時間が長かったですし、サービス残業が多いという点から割りに合わないと感じていた社員も多くいました。
⑨営業成績によって給与や賞与が変動し収入が安定しない
自分の営業成績次第で給与や賞与を伸ばしていけるのが営業職の魅力の一つです。
しかし、反対に結果を残し続けなければ給与や賞与が安定せず、場合によっては収入が下がってしまうのも営業職のデメリットと言えるでしょう。
特に営業成績が収入に大きく反映される営業職では将来のライフプランを計画することが困難になるかもしれません。
収入を安定させようとするとなると、やはり営業成績を維持する必要が出てきますが、毎月コンスタントに成績を残すことができるとも限りません。
そのため自分の収入を維持するために、よりノルマに対して敏感になり、ストレスやプレッシャーを感じてしまう人も多いため「営業職はきつい」と言われていしまいます。
営業職がやめとけと言われる理由
営業職をやめとけと言われる理由は上記でご紹介した「きついと言われる理由9選」以外にもいくつか理由があります。
主に以下の3点が営業職がやめとけと言われる理由です。
①専門性が身につきにくいため
営業職が転職を行う場合にズバ抜けた営業成績をアピールすることができない場合、その他の専門性を答えることができずに転職が不利になる場合があります。
収入アップのために営業の即戦力として転職する際は、その企業の利益に貢献できるだけの営業成績を提示する必要があることと、それ以外の職種に転職する場合は未経験の職種への転職となるため、経験者と比較された際に経験者が優先的に採用される可能性が高まります。
営業職は営業スキル以外にアピールできる専門性を答えにくい職種であり、ズバ抜けた営業スキルがない限りは同程度の給与水準の会社へ再び営業職として転職する形になりやすいでしょう。
②営業職の働き方が非効率であるため
現代ではITサービスやインターネットの普及によりインターネットを利用した商品の購入や企業側のPRが増えてきています。
その方が企業や消費者にとっては低コストでより希望する商品を手にすることができたり、ターゲットを絞った消費者への宣伝ができ、効果的な営業活動ができるからです。
一方で一般的な営業職員は自分の足でお客様を訪問し商品を提案するという形であり、ネットを利用した営業活動と比較しても非常に非効率なことは明らかです。
私の営業経験からもお客様を訪問するために数時間営業車を運転し、やっと訪問先へ到着したは良いものの、全く商品が売れずにまた数時間かけて会社に戻るということ何度もありました。
結局このような日は移動に時間を取られ訪問できる営業先の件数も減ってしまい、1日のほとんどを運転に費やす形になるため「何のために1日仕事をしていたんだろう」という気持ちにもなりました(笑)
このように現在の営業職の多くは商品を販売するために無駄なコストを多く払い、そのコストと売り上げが見合っていないのではないかというのは私の個人的な感想です。
結局仕事でこのような時間を過ごしていくことによって自分の成長につながりにくいですし、古い営業形態ではネットを活用した営業活動などの最新の技術に触れる機会もないため、新たな経験を積むといった点でも不利になりやすいです。
③業界や会社によって働き方がブラックな場合があるため
一般的なイメージでは営業は非常に体育会系で、入社する社員も部活動経験があり、メンタルが強い人でなければついていくことができないという印象があるかもしれません。
もちろん全ての会社や人がこのイメージに当てはまるというわけではありませんが、中にはそのイメージ通りに厳しいノルマを課せられ、精神的に追い込まれる職場があるのも事実です。
特に営業成績を極端に重視する企業では、過度な長時間労働や休日出勤などで心身ともに大きなダメージを受けてしまい、体調不良に陥ってしまう方もいます。
体調を崩した後に何とか復職することができれば良いですが、それが原因で働くことのできない期間が長引いてしまうとその人の人生が少しずつ狂っていく可能性すらあります。
そのため営業職として働く際にはブラック体質の企業に十分な注意が必要です。
営業職がきついと感じた際の対処法
すでに営業職として活動していて、仕事内容がきついと感じてしまっている人もいるかもしれません。
そういった方には営業経験者の目線から、以下に紹介する対処法を少しでも参考にしていただき、状況改善のきっかけにしていただければ幸いです。
営業スキルを高める
営業がきついと感じた時に取り組むべき一つ目の方法としては、「自身の営業スキルを高める」ということです。
実際に営業成績の良い社員の行動を参考にしてみたり、上司にスキルを高めるためのアドバイスをもらうなどして自身のスキルが高まっていくことにより、徐々に成績にも変化が現れ、これまでの営業に対する苦手意識や「営業はきつい」といった精神的な負担軽減が期待できます。
また営業に関わらず、どの職種においても自分のスキルを高める行動というのは社会人にとって必要不可欠な行動になりますし、どの職種であっても意識しなければならない部分になります。
営業として結果を残すためにも、社会人として成長していくためにもまずは「営業スキルを高める」という点に焦点を当てて行動してみましょう。
信頼できる上司・同僚に相談する
信頼できる上司や同僚に悩みや不安を相談するというのも効果的な行動の一つと言えるでしょう。
上司や同僚に相談することで自分の気持ちを整理できたり、精神的負担軽減、自分のスキルを伸ばすために新たに取り組むべきことを発見する機会にもなります。
また、客観的な意見をもらうことにより、営業職として自分に足りない点や、反対に今まで気づかなかった自分の長所なども見えてくる場合もあるため、上司や同僚への相談は様々なメリットがあると言えるでしょう。
目標・ノルマに対する考え方を変えてみる
目標やノルマというのは誰にとっても負担に感じ、できれば避けたいものですよね。
しかし、目標やノルマを達成できるということは自分にはそれだけの能力があるということですし、さらに高い目標やノルマを達成した際には大きな自信にもつながります。
特に営業職というのは成績を上げれば上げるほど収入がアップする機会が増えるため、仕事での目標・ノルマ達成の自信と収入アップで仕事に対する向き合い方が変わってくるでしょう。
目標やノルマというのは確かに辛い面もありますが、その反面得られるものも多いため、ノルマや目標はきついものではなく、「自己成長や収入アップのために挑戦するためのもの」などと自分の中で意識を変えてみるのも一つの方法でしょう。
営業職で身につくスキルに注目してみる
営業がきついと感じたら営業職として活動することで身に付くスキルにも注目してみましょう。
例えば営業として活動することで「コミュニケーション力」「ヒアリング力」「交渉力」「情報収集力」「利害調整力」など社会人として非常に重要なスキルを身につけることができます。
今現在営業職が辛いと感じている人も、この辛い時間が無駄になることはなく、今後の社会人生活に大いに役立つでしょうし、転職をして職種が変わったとしてもこの経験は必ず役立ちます。
例え結果が出ずに苦しい状況であっても、自分にとってプラスになっている部分もあるということを覚えておきましょう。
転職で職場環境を変えてみる
どうしても営業職が辛い、今後も営業職を続けていくことが困難であると感じた場合は転職も選択肢の一つに入ってくるでしょう。
どの職種であっても向き・不向きは必ず存在します。
自分の適性を冷静に判断して、今まで以上に自分に合った職種に転職するという選択が必要になってくるかもしれません。
長期的に仕事に取り組んでいくことを考えると、合わない仕事を続けるよりも積極的に向上心を持って取り組める仕事を見つける方が人生が豊かになるかもしれません。
まとめ
今回は営業職がきつい・やめとけと言われる理由とその対処法についてご紹介してきました。
どんな職種であっても辛い面はありますが、可能な限り自分に合った職種を選択し、少しでも活躍の場を広げていけると良いですよね!
営業職は確かに辛い面は多いですが、得られる経験は今後非常に役立ちます。
今後営業職への転職を検討中の方や、現在営業職として活動している方の参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!