職業体験記

製造職への転職に向いている人の特徴と製造職のメリット・デメリットをブログでご紹介。

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転職や就職で製造職を検討されている方に対して自身の経験も交えて製造職の特徴やメリットデメリットをご紹介していきます。

職業選択の際の参考にしていただけたり、今後製造職としてお仕事をしていく際に自身のスキルを磨くための参考にしていただけると幸いです。

製造職に向いている人の特徴5選

先を考えて行動できる人

製造業務では製造数があらかじめ決まっていて、時間内にその業務を完了させるために人員配置を行ったり、「Aの製品をはじめに製造するか、Bの製品をはじめに製造するか」という製造の優先順位を組み替えたりと、限られた人員でいかに効率よく業務を進められるかといった能力が求められます。

そのため、予め先のことを予測して「先にこの業務を進めた方が後半に余裕ができるな」とか「この業務と同時並行で次の作業の準備をしておいた方がいいな」など先読みしつつ業務を進めることができる人は「〇〇さんは仕事が早い」「〇〇さんがいると1日の業務が早く終わる」などと高い評価を得ることができます。

もちろん入社したばかりの頃は業務を一から覚える必要があり、先読みしながら業務を進めることは難しいかもしれませんが、慣れてくると自分なりのアレンジを加えることのできる部分も出てきます。

リーマン

もともと先のことを考えて行動することが得意な方は自分の力を活かすことができますし、早い段階で周囲からも頼られ職場全体に馴染んでいくこともできると思います。

臨機応変に動くよりもルーティン業務を好む人

続いての製造職に向いている人の特徴は「ルーティンワークを好む人」です。

製造業務では製造する製品の順番を入れ替えたり、人員配置を工夫したり、翌日の製造分を前倒しで製造したりといった形で業務を効率化するための工夫は可能ですが、基本的に製品の製造手順は変わりません。

Aという製品を製造するためには「〇〇という原料を3kgと□□という液体を1kgこの容器に入れて10分攪拌する」など手順は変わりません。

製品の製造自体はほぼルーティンワークとなります。

そのため人によっては毎日同じことを繰り返していてつまらなく感じてしまったり、成長を感じられないなどと感じてしまう人も少なくありません。業務に刺激を求めたり、臨機応変な対応が好きな人、仕事を通じて多くの人や部署と関わりながら成果を出したいという人には製造職を続けることが難しくなるかもしれません。

ルーティンワークが自分の性格にあっているという人は、基本的に作業手順は同じですし業務の進め方が分からずに周囲に置いていかれるといった可能性も低いため、精神的に安定した状態で仕事に取り組むことができるのではないでしょうか。

立ち作業・ある程度の力仕事が苦にならない人

製造職の特徴としてある程度動き回ったり、一定の場所で同じ動作を繰り返したりという業務が多くなります。そのため基本的には常に立ち仕事になりますし、業務によっては重いものを持ち運ばなくてはならない場合があります。

製造業務において体力が求められる理由はこういった場面が多いからなんです。

ですが、「学生時代からガッツリ運動系の部活をやっていました!」とか「毎週10km走ってます!」とかそこまでの体力は必要ありません(笑)

ほとんどの方は当然入社後の業務で身体に疲労を感じるかと思いますが、業務を続けていればほとんどの方は慣れてきます。ある程度業務を続けていても強い疲労感を感じる場合は体力的にかなりハードな業務であるか、ご自身が製造職に向いていない可能性があります。

製造業務を続けて立ち仕事や力仕事にも慣れ、「今後続けて行っても大丈夫そう」と思える方は問題なく製造職としてお仕事を続けていくことができるでしょう。

まずは3ヶ月を目標に頑張ってその後を判断してみると良いのではないでしょうか。

作業量から必要時間を計算できる人

製造職において作業量から時間計算できる人がいると業務効率が高まります。

例えば本日工場でA製品とB製品の製造を行なっていて、今日はA製品の製造が思ったよりも早く終了しそうだということとB製品の製造が遅れていることに早い段階で気づきくことができたとします。その際にA製品の製造に携わっている作業員の中の数名をB製品の製造の応援に出すことができます。

するとその日はA製品もB製品も早く製造業務を終えることができ、社員も定時で帰ることができるというわけです。

今挙げた例は非常に単純な例でしたが、日々の製造業務の中で作業量から必要時間を素早く計算でき、業務量によって適切な人員配置や調整ができる人は役職関係なく現場で活躍することができるでしょう。

リーマン

私の経験からも製造業務の現場では作業量から時間を計算でき、先のことを考えて行動できる人が信頼されますし、そういった人が現場を仕切っている印象が強いです。

周囲の人との意思疎通がしっかりとれる人

多くの方の製造職に対するイメージの中で「製造は人とコミュニケーションを取らなくていいんでしょ?」とか「関わりたくない人とは関わらなくていいんでしょ?」といったイメージがあるかと思いますがこれは大きな間違いです。

製造業務ではもちろん製造の作業自体はマニュアル化されており、他者との関わりがなくても自分一人で作業を進めることができるかもしれません。ですが、製造職の仕事はそれだけではありません。

人数不足のラインに必要な人員を配置するために連携を取ったり、自分の前の製造工程が遅れていたらその前工程との進捗確認を行ったり、自分の作業場でトラブル等が発生したら責任者に報告し応援を要請したり…

製造業務は自分一人で進めているのではなく各ライン・各部署との連携で進めています。そのため周囲とのコミュニケーションや意思疎通が取れなければ業務を円滑に進めることができなくなります。

もちろん営業職のように会話を盛り上げ、契約に結びつけるようなスキルや話好きな人のように延々に楽しく会話を続けられる能力は必要ありません。

しかし、相手が自分にどのようなことを求めているのかをしっかりと読み取る能力や、相手に正確に現状を伝え、必要に応じて応援を要請したりといったコミュニケーションスキルは必要になります。

また、日頃から周囲の人とそのように意思疎通がとれるような関係を築く意識も必要になります。

製造業務のメリット3選

仕事の進め方が決まっている

これまでご紹介してきた通り製造業務の作業自体は手順が決まっており、マニュアルも用意されていることが多いです。そのため製造職では「準備」、「作業」、「後片付け」と一度理解してしまえばあとは毎日やることは同じです。

この一連の流れ自体も人にもよりますが1ヶ月もあれば覚えることができるでしょう。このような点は「あまり複雑な業務をしたくない」、「シンプルでわかりやすい仕事がしたい」といった方にとって嬉しい点ではないでしょうか。

また、仕事を覚えやすいという点から初心者の方でも短期間で仕事を覚え、自ら動くことができるという特徴もあります。

入社した手の頃はなにをして良いか分からず、指示待ち状態になりがちですが製造職では業務の流れ自体を覚えやすいため数日経過後に作業の準備を手伝ったり、進んで作業後の清掃をしたりと自ら動きやすいという特徴があります。

こういった行動を取れるとより早期に職場に馴染んでいくことができますね。

業務にもくもくと集中できる

製造職では業務の変更・トラブル等がなければ基本的にひたすら作業をこなしていくこととなります。おそらく一般的に多くの方が製造職をイメージする際にこの部分を想像しているのではないかと思います。

たしかに作業中は会話の必要が一切必要なく、もくもくと業務に集中することができるでしょう。人によっては自分の世界に入り込み、人間関係を必要としないためこのような部分を製造職のメリットと考える方も多いのではないでしょうか。

もくもくと作業を続けることを苦にしない人にとっては、精神的にな負担も少なく「あれ?もうこんな時間なんだ」と時間の経過を早く感じることができるかもしれません。非常に羨ましいですよね(笑)

しかし、このようなメリットがある一方で先ほどご紹介した通り人間関係やコミュニケーションが必要となる部分も存在しますのでそこはしっかりと理解しておきましょう!

特別なスキルを必要としない

製造職のメリットとして特別なスキルを必要としないという点もあります。

一部高度なスキルや資格が必要な業務なども存在しますが、多くの製造職は特別なスキル・資格を必要としません。また、年齢に関してもそれほどハードルが高くないため、多くの方が製造職に挑戦できるというメリットもあります。

また、製造職に関連する資格として「危険物取扱者」、「フォークリフト運転技能士」などが代表として挙げられますが、この辺りの資格は会社として資格取得を支援してくれるところも多くあります。

特別なスキルを持っていなくても就職・転職の選択肢の一つとなり、入社後には資格取得の機会を得られる可能性もあるため、「これから自分のスキルを高めていきたい」と考えている人にとっても製造職はおすすめの職種になります。

リーマン

私自身も製造職を経験する中で複数の資格取得のチャンスをいただくことができました。また、次の転職先を選ぶ際にはその資格を自分のアピールポイントとして活かすこともできました。

製造業務のデメリット3選

人員不足による身体的負担が大きい

続いて製造業務のデメリットですが、まず1つ目として挙げられるのが「人員不足による業務負担の増加が辛い」という点です。製造業務に限らずどの職種でも人員不足による負担は辛いものですが、製造業務の人員不足は身体的な負担となって現れます。

作業人数が少ないことで1人あたりの作業量が増えますし、事前に製造数は決まっているので業務が終わらなければ残業となります。そして仕事が終わると身体がヘトヘトになり、家に帰ると食事・入浴後にすぐ就寝することもあります。

身体的な疲労感が苦手という方は製造職を続けていくのは少し難しいかもしれませんね。

リーマン

ちなみにブラックな会社の場合はこういった人数が少なく、忙しい場合に「休憩なし・残業手当なし」といった状況になります。

私もこのようなブラックな製造現場での仕事経験もあります(笑)

機械トラブルなどにより製造工程が止まりやすい

製造現場で仕事を始めると気づくことですが、製造現場では思ったよりもたくさん機械トラブルが発生します。ベルトコンベアが止まったり、包装機がうまく機能しなかったり、製品に異物が混入したり、経年劣化により機械自体が壊れてしまったり…

特に古くなった機械を使っている現場ではこういったトラブルが頻発します。するとその度に作業が止まり機械の再稼働を待たなくてはなりません。短時間で復旧すれば問題ないのですが、場合によっては何時間も作業が止まってしまう場合がありますので、非常に時間がもったいないと感じることがあります。

その日の製造数というのは事前に決まっており、いくら作業が遅れていても業務を完了させなければならないため残業となります。製造職として働くことを検討している方はこの辺も覚悟しておくと良いかもしれません。

周囲との人間関係に左右されやすい

製造職はもくもくと業務を進められて人間関係にとらわれにくいと考える方も多くおられますが、実際にはそんなことはありません。

ライン作業であったり、複数の人数で作業分担を決めてチームで製造に取り組んだり、1人ではなく数人で進めなければならない作業があったりと、必ず周囲の人と協力しながら業務に取り組む必要があります。

そのため製造現場は周囲の人間関係に左右されやすいという現実があります。配属予定の現場が仕事のやりやすい環境か、やりにくい環境か実際に仕事をしてみないと分からないということです。

人間関係を気にする必要はないと言われがちな製造職ですがそういった現実もあるということを理解していただけると、実際に働き始めてからのギャップを減らせるのではないかなと思います。

今後製造職を検討されている方へ

今回は私の経験も含めて製造職に向いている人の特徴や製造職のメリット・デメリットをご紹介してきました。イメージの製造職と実際の製造職では異なる部分が存在するということを少しでも感じていただけたら幸いです。

また、これから製造職のお仕事を検討中の方や製造職のお仕事から別なお仕事への転職を検討中の方にも以下の記事が参考になるかと思いますので是非合わせてご覧ください。

どの職業でも良い部分と悪い部分があると思いますが、製造職に魅力を感じたという方は勇気を出してチャレンジしてみるのも良いのではないかと思います。ご自身の能力や才能を発揮できれば、きっと現場で活躍できるはずです!

最後までご覧いただきありがとうございました!