今回の記事では面接等で退職理由を聞かれる理由や伝える際の注意点、退職理由の例文などもご紹介していきます。転職活動中の方の参考になれば幸いです。
今回の記事を読んでいただくことで以下のことがわかります。
- 面接で退職理由を聞かれる理由
- 面接の際に退職理由を聞かれた場合どのように伝えたら印象が悪くならないか
- シチュエーション別の退職理由の例文
それでは順番に見ていきましょう!
退職理由から企業側が知りたいこと
企業側はその人の退職理由からいろいろな情報を得ようとしています。
例えば…
- 同じ理由で退職してしまわないか?
- 退職理由が単なる自分のわがままになっていないか?
- 退職理由が妥当なものか?
- 仕事に対する熱意はありそうか?
- 今後会社で活躍してくれそうな人材か?
このように退職理由ひとつから「この人はどういう人なのか」ということが企業側に知られてしまうというわけです。個人的な経験から退職理由は志望動機や自己PRなどよりもその人の性格がより反映されるものではないかと感じています。
転職活動を成功させるためにはこの退職理由で企業側に悪い印象を与えずに、「信頼できる人材である」と思ってもらう必要があります。そのためには退職理由を伝える際に注意すべき点がいくつかあります。
退職理由を伝える際の注意点
退職理由を伝える際に注意すべき点は以下の通りです。
- 嘘をつかない
- 現職の愚痴や文句を言わない
- ネガティブな発言を控える
- ぼんやりとした理由は避ける(大きなことがしたい・夢があるなど)
- 人間関係を理由にしない
それでは順番に解説していきます!
嘘をかない
まず第一に退職理由について「嘘をつかない」ということが重要です。
当然、面接ではその企業に採用されることが目的ですので、ある程度の綺麗事や建前も必要になってきます。しかし、あまりにも嘘や綺麗事、建前が多いと面接官にうわべだけの話であると気づかれてしまうことがあります。
それよりも自分の本心から伝える退職理由は説得力があり、相手から退職理由に関する質問が飛んできたとしても、しっかりと受け答えができるでしょう。自分の退職理由が第三者に聞かれても納得させることのできる理由であれば当然嘘をつく必要がありません。
しかし、先ほどお伝えしたように転職活動はその会社に採用されることが第一の目標になります。そのため、自分の退職理由が相手に理解してもらうことが難しいという状況であれば、ある程度の綺麗事を話したり、表現の仕方に気をつける必要があります。
できる限り嘘をつかないように、相手に悪い印象を感じさせてしまわないように調整する必要があります。
現職の愚痴や文句を言わない
続いての注意点は「現職の愚痴や文句を言わない」ということです。
現在転職活動中ということは何らかの理由があって転職を考えていることと思いますが、面接で現職の愚痴や文句を言ってしまうと選考での印象が悪くなるだけではなく、「うちの会社に入社しても何かしらの不満を持つのでは?」と思われてしまうからです。当然採用される確率も低くなるでしょう。
対人関係でも普段から愚痴や文句を言っている人とあまり関わりたくないのと同じで、会社の面接でも同じことが言えます。会社側もできれば仕事に対して不満を漏らさずに、仲良く仕事をしてもらえる人を採用したいと考えています。
このような理由から退職理由を答える際には、現職の愚痴や文句を避けるということをしっかりと意識するようにしましょう。
ネガティブな発言を控える
「現職の愚痴や文句を言わない」という項目と似ているのですが、「ネガティブな発言」にも十分に注意する必要があります。
「仕事がきつくて」「仕事が合わなくて」「人間関係が悪くて」などといったネガティブな発言をしてしまうと「うちの会社でも同じことを言いそうだな」と感じさせてしまうことになります。
もちろん転職を検討中であれば「仕事がきつい」や「仕事が合わない」、「人間関係が悪い」というのが本音の退職理由であると思います。ですが、面接の際にはこれらの理由をそのまま伝えてしまうと印象が悪くなってしまうため、さらに具体的に伝える必要があります。
例えば「仕事がきつい」という理由であれば…
「私は現在〇〇という業務に取り組んでおりますが、日々業務に追われ休憩時間も取れていない状況です。理由は人員不足や業務過多により、いくら効率的に仕事を進めたとしても時間内に仕事を終えることができず、現在のような状況が続いております。個人的にもその問題を解決するために、今までの取り組み方を見直し、□□の部分を改善し、△△の取り組みにも挑戦しました。結果として以前よりも状況は改善したものの、相変わらず業務量の多さは心身的にも負担が大きく、このまま仕事を継続していくことを難しいと考え転職を検討中です。」
上記の理由は簡単な退職理由の例ではありますが、ただ単に「仕事がきつい」という理由ではなく、具体的な状況を説明しつつ、自分自身でもその状況を改善するための努力を行なったという姿勢を示してあります。
ぼんやりとした理由は避ける
「何か大きな仕事をしたい」「スキルアップをしたい」などとぼんやりとした退職理由も避けるべきでしょう。このような退職理由は具体性がなく、ただ単に今の職場で活躍できないため、言い訳をしているように受け取られる場合があります。
また退職理由がぼんやりとしている場合、面接の際に「その『大きな仕事』や『スキルアップ』はうちの会社でなくてもできるのではないですか?」という質問に対して明確な回答することが難しくなります。
どうしてもそのような退職理由を使いたい場合は「これまでの職場でどのような実績を作り」、「転職先で今後そのスキルをどのように伸ばしていき」、「どのような形で会社に貢献し」、「大きな仕事やスキルアップに結びつけていきたいか」「だからこれらを実現するために御社の一員として仕事に取り組ませていただきたい」という部分を明確に伝えることで会社側も将来をイメージすることができ、面接では好印象となるでしょう。
人間関係を理由にしない
人間関係を理由にした退職理由に関しても会社側にネガティブな印象を与えてしまいます。
職場で仕事をしていればどんな人でも一定数苦手な人は存在します。人と関わりのある職場で継続的に良い関係を築きながら仕事に取り組んでいくためには、そう言った人とうまく付き合っていかなければなりません。
人間関係を理由に退職をする場合、「うちの会社でも人間関係のトラブルを抱えてしまうのでは?」という不安を抱かせてしまう結果となります。人間関係を退職理由にするメリットはほとんどないと言っていいでしょう。
しかし、「パワハラ」や「セクハラ」などは例外です。
「セクハラ・パワハラ」などの人間関係のトラブルで悩まれている方も多くいらっしゃると思います。その場合は退職の理由として十分説得力がありますので、素直に現状を話し退職を検討中であるということを伝えると良いでしょう。
私自身もパワハラを理由に退職をした経験がありますが、面接の際にその状況を丁寧に説明させていただくことで、面接官に退職理由に共感していただき、内定をいただくことができました。
シチュエーション別 退職理由5選
こちらの項目ではシチュエーション別の退職理由を5つご紹介していきます。
面接等で答えるための退職理由が具体的に決まっていないという方はご自身の退職理由を考える際の参考にしてみてください!
残業・休日出勤が多いことが原因で退職する場合
- 残業や休日出勤を減らすために自分が行なった具体的な取り組みを説明する
- 自分の努力だけでは残業や休日出勤の多さを改善できなかった根拠を示す
- 残業や休日出勤の少ない職場でどのような働き方を実現したいのか説明する
現在の職種が合わないことが原因で退職する場合
- なぜその職種が合わないと感じたのか具体的に説明する
- ただ単に「合わない」で済ませるのではなく、現状を改善するための努力を行なった上で結果が出なかったことを示す
- いままでの職種での経験が今後挑戦したいと考えている職種にどのように活かすことができるのか述べる
体力的な負担が原因で退職する場合
- 体力的な負担が大きい理由を具体的に説明する
- 体力的に負担が大きく現在の仕事を継続できないのは自分だけではなく、周囲もそのような状況にあると説明できれば尚良し
- 体力的な負担が自分の身に危険を与える可能性を示す(今回であれば運転の仕事にも関わらず休憩が取れないため、集中力低下による交通事故発生の危険性がある)
パワハラが原因で退職する場合
- どのようなパワハラを受けているのか素直に説明する
- 自分にも改善するべき所はないのか、あるいはすでに改善に努めている部分はないか示す
- パワハラを受けていることによって自分自身にどのような悪影響が出ているのか説明する
- 今後パワハラのない環境でどのような働き方を実現したいのか希望を伝える
給与や賞与が少ないことが原因で退職する場合
- どのような部分で給与や賞与が少ないと感じるのか説明する
- 自分の努力だけでは給与や賞与をアップさせることが困難である理由を説明する
- 次の会社で給与や賞与が少ないという問題を解決できると考えたのはなぜなのかその根拠を説明する
退職理由の作成は転職エージェントの力を借りる
履歴書や職務経歴書、面接で伝える退職理由については企業側のことをしっかりと意識し、納得感のあるものでなければなりません。また、企業によってもその退職理由に対する反応はさまざまです。それぞれの企業に悪い印象を与えずに同時にこちらのアピールも行っていきたいところです。
転職エージェントでは応募書類の添削サービスや模擬面接など転職活動のサポートをトータルで行ってもらうことができるため、自身の退職理由が企業からどのような印象を持たれるのか、どのように改善していくべきかと言った点をプロの目線からアドバイスしていただくことができます。
退職理由の作成に関わらず、応募書類の作成や面接での受け答え、企業リサーチなどはどうしても我流で行ってしまいがちな部分ですが、転職エージェントの力を借りることによって重要な部分に効果的なアプローチをすることができます。
無駄な努力を減らし、より転職活動の成功率を高めるためには転職エージェントの利用が非常におすすめですし、転職活動全般をサポートしていただけるのは非常に心強いです。
以下の記事で転職エージェントを利用するメリットについて詳しくご紹介してますので、気になる方はぜひ転職エージェントへの登録を行っておきましょう!
まとめ
今回の記事では面接で退職理由を聞かれる理由や印象の悪くならない退職理由について、具体的な退職理由の例文などをご紹介しました。
退職理由を聞くことによって、その人がどのような性格なのか、どのような問題を抱えて現在の会社を退職しようとしているのかということが面接官にはしっかりと伝わります。退職理由は履歴書や職務経歴書と同様に明確にその人を表すものであると私自身は考えています。
退職理由を作成する際は自分が今後希望する企業に合わせて考える必要がありますし、転職エージェントの力を借りて作成することで、より転職活動の成功に結びつけることができると考えています。
また、今回ご紹介した退職理由の例文は私が想像で作った例文に過ぎないため、実際の面接の場面で使って不採用になっても責任は取れませんのでご注意ください(笑)
今回の記事が現在転職活動中の方の参考に少しでもなれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!