今回は事務職経験者の目線から事務職の仕事内容や大変なこと、向いている人・向いていない人の特徴などをご紹介していきます。
今回の記事を読んでいただくことで以下のことがわかります。
- 事務職の主な仕事内容
- 個人的に大変と感じた事務職の仕事内容
- 事務職に向いている人の特徴
- 事務職に向いていない人の特徴
- 事務職への個人的な印象
それでは順番にご紹介してきます!
事務職の具体的な仕事内容は?
まずは事務職の主な仕事内容をご紹介していきます。
事務職についてよく知らないという方はぜひ参考にしてみてください!
電話対応
事務職では基本的に机の上に一人一台電話が用意されており、社内・社外問わず電話対応をしていくことになります。
自分の業務に関係する問い合わせであればその場で対応しますが、他部署に関係する内容の電話であれば該当部署へ電話を繋ぐ必要もあります。
取引先企業からの電話やお客様から直接電話をいただくこともありますが、一番先に対応する会社の顔として失礼のない対応を心がける必要があります。
来客対応・受付対応
続いては来客・受付対応になります。
来客・受付対応は会社やお店に来ていただいた方を迎え入れ、来客室への案内、お茶だしなどを行います。また、売店などがある場合にはレジ対応、配送業者などの場合は荷受け業務なども行うことがあります。
それぞれの来客によって対応の仕方が変わってきますので、臨機応変に対応する必要があります。
ここでも会社の顔として丁寧にスムーズな対応が求められます。
書類作成・管理
書類作成・管理は多岐に渡ります。
例えば社員の退職手続きから入社手続き、保険の加入やミーティングの資料作成、取引先企業に提出するデータ集計などなど。
もちろん作成資料の内容は部署によってある程度分担されており、事務職で作成・管理する資料にもある程度の範囲があるでしょう。
しかし、中小企業であればあるほどその範囲は曖昧になる傾向があり、より広い範囲を担当しなければならない場合があります。
作成資料によって書式が違ったり、数年に一度しか作成しない資料などもありますので、業務を覚えるまで苦労する人も多くいます。
ちなみに私はこのタイプでしたね(笑)
小口現金管理
小口現金管理も事務職の仕事としてあげられます。
小口現金とは少額の経費に対応するために会社内に置いておく現金のことです。
従業員が業務に必要な切手を購入したり電車賃を払ったり、会社が定期購読している新聞の集金があったりと少額であれど会社がお金を支払う必要のある場合が出てきます。
その様な際にお金を立て替えた従業人にお金を支払ったり、新聞代などを払うために小口現金が存在します。
こういった少額の支払いを行う際は事務職員が対応する場合があります。
基本的に終業時に小口現金内の現金を計算し、残金が正しいことを確認する作業がありますので、現金を支払う際は金額を間違えないよう支払いを行わなければなりません。
1日の現金の支払額と小口現金内の金額に不一致があると金額によっては結構な大騒ぎになります(笑)
場合によっては経理業務も担当
会社によっては事務職員が経理業務も行う場合があります。
経理業務では買掛金・売掛金管理、現金売上管理、立替金の精算、銀行口座管理・資金移動、手形管理、給与計算、決算業務などなど。
経理業務では間違いが許されない項目が多く、経験の浅い方にとっては非常に緊張感のある業務かもしれません。
このうち売掛金管理や現金売上管理などはミスが起きてもダメージが大きいのは自分の会社のため、そういった業務に関しては事務職員に任せられる可能性があるかもしれません。
事務職員だとしても簿記などの資格を持っていると、こういった場合に対応できる業務の幅も広がるため非常に重宝されるでしょう。
個人的に大変だと感じた事務職の仕事3選
続いては個人的に大変と感じた事務職の3つの仕事について紹介していきます。
今後事務職を検討中の方は参考にしてみてくださいね!
電話対応
まず私が大変だと感じたのは電話対応になります。
電話対応では固定のお客様やそれ以外の方からの問い合わせまで内容はさまざまです。
しかし、電話での会話ではお客様が何を言っているのか上手く聞き取れなかったり、相手の機嫌が悪く会話が成り立たないなど苦労する場面が多くありました。
また、問い合わせの内容も簡単な問い合わせからクレーム、要望など対応しなければならない範囲が広く焦ってしまうことが多かったように感じます。
電話対応に苦手意識を持ってしまうと、なかなか電話に出ることが恐くなります(笑)
相手の態度に合わせつつ、的確に問題を解決している先輩社員のことを見ていると本当にすごいなぁと感じましたし、同時に自分には向いてないなと思いました(笑)
書類作成
事務職ではよくある書類作成ですがとにかく書類の種類が多く、それぞれ書式も違うため、最初は覚えるのにかなり苦労するかもしれません。
書類作成はマニュアル通り淡々とできると考えていましたが、「書き方はこれ合っているのか?」「大事な書類だからミスは出来ない…」など意外にもメンタル面での負担を感じました。
周囲の人に聞けばもちろん教えてもらうこともできるかと思いますが、何度も同じことは聞けないし、気を遣う性格の人ほど「自分でなんとかしなくては」と思ってしまいがちでしょう。
特に年に数回しか作成しない資料などは作成方法もすっかり忘れてしまっているため、その都度周りに確認しながら作業を進めたり、前回の資料を確認しながら業務を行なった記憶があります。
書類作成の業務が得意でテキパキと作業をこなせる人を見て本当に羨ましいなぁと感じていました(笑)
経理業務
事務職でも経理業務を任せられる場合があります。
私も事務職をしつつ経理業務の一部を任せられた経験はありますが、とにかく細かいなぁと感じた記憶があります。
お金の出入りは全て正確に記録しなければなりませんし、請求や売掛金の回収の際などは金額が間違っていないか何度もチェックを行いミスが許されない。
その他、立替金の精算が山ほどあったり、日々の現金売上の集計など業務量もなかなかのものでした。
専門的な業務を経験することができ、スキルアップという点では非常に良い経験になりましたし、会社のお金の流れを把握できるような業務経験は非常に貴重でした。
ですが、当然ミスの許されない立場でしたし、業務量的にもなかなかのボリュームで人によってはかなり大変な業務に感じるでしょう。
事務職に向いている人の特徴
ここからは事務職に向いている人の特徴をご紹介していきます。
私が事務職として仕事をしている中で次の特徴のある人は事務職に向いていると感じました。
順番に見ていきましょう!
周囲との人間関係を上手く築ける人
事務職では基本的に同じ部屋で毎日同じ人たちと仕事をすることになります。
営業職や製造職のように移動しながら、時には一人で仕事を行うというようなことは基本的にありません。
常に同じ空間の中で同じ人たちと仕事をすることを考え場合に、人間関係が上手く築けなければかなり仕事がしづらくなります。
分からないことがあれば周囲の人に教えてもらう必要がありますし、業務を分担しつつ協力して行う必要も出てきます。
そのような人たちが自分の隣の席や向かいの席にいて、離れる時はトイレやちょっとした部屋の移動の時くらいです。
私の経験上事務職ではお互いに冗談を言い合ったり、お菓子の差し入れをしたり、声を掛け合ったりと業務以外に人間関係維持のために意識しなければならないことが結構ありました。
また、同じ空間で仕事をしている点から周囲との同調意識の必要性や周囲の顔色を伺う気遣いなどもかなり重要です。
周囲に上手く合わせることができないと「事務所の空気を乱す人」という感じで周囲からの対応が厳しくなったり、業務に関して周囲に助けを求めることができなくなったりして事務所に居づらくなってしまうことがあります。
丁寧に業務をこなせる人
事務職では細かくミスの許されない作業が多くあります。
一つ一つ丁寧に確認作業まで行える人は周囲からの信頼される存在となります。
事務職では日々の業務を正確に行えることは「当たり前」という感覚ですので、いかにミスをせずに1日を終えるかという部分が重要になってきます。
そのためには一つ一つ業務を丁寧に行い、確認作業までしっかりとできる人は事務職に向いていると言えるでしょう。
サポート役にやりがいを持てる人
事務職は営業職のように人の前に立って成果を出すという働き方ではありません。
細かい数字の入力や電話対応、資料の作成や整理、請求書の発行、入社手続きなど企業活動の表側からは見えづらい部分で力を発揮しています。
事務職の一つ一つの業務は非常に地味でこの業務がどこにつながってくるのか分かりづらいという面もありますが、事務職の業務が営業・製造・物流へとつながっていく重要なものであり、他の部署を支えより働きやすい環境へと変えているということに違いはありません。
こういったことを理解し、「事務職の仕事を通じて会社全体を支えている」ということにやりがいを持てる方であれば事務職に向いていると言えるでしょう。
事務職に向いていない人の特徴
続いては事務職に向いていない人の特徴です。
ここで紹介する特徴を持っている人は事務職を続けることが辛くなるかもしれません。
事務職に興味のある方はぜひ参考にしてみてください!
細かい作業が苦手な人
事務職では細かい数字や書類の形式など気をつけなければならない部分やルールが多く存在します。
こう言った作業は覚えるのに非常に手間がかかりますし、作業を一通り終えたとしてもその後に確認作業も必要になってきます。
少しの数字の間違いのつもりでも、取引先相手の資料や請求書だった場合に大きな問題に発展してしまいます。
事務職ではこう言った間違いの許されない業務を毎日継続していかなければなりません。想像しただけで気持ちが重くなってしまう方は事務職には向いていない可能性が高いかもしれません。
数字が苦手と感じる人
事務職では常に数字を扱います。
商品の在庫数、請求書の金額、データ入力の数、お客様への配送までにかかる日数などなど。
資料の中から数字を読み取らなければならなかったり、会話の中でも数字を用いらなければならなかったりするため、数字に苦手意識のある方や数字を扱う際に頭が混乱してしまうという方は事務職に向いていない場合が多いです。
応用力のない人
事務職の仕事では基本的に同じことの繰り返しになることが多いですが、定期的に様々な問題が発生します。
天候の悪化による配送の遅れ、商品へのクレーム、新規取引の電話対応など。
このような普段とは異なる対応が必要な問題に対しては特に的確で素早い行動が求められます。
そのような際に的確に行動・判断ができない人では会社の信頼を落としてしまう可能性がありますし、自分としても自信を失ってしまう可能性があります。
基本的な繰り返し作業ができても、応用力の試される場面で的確に行動・判断ができなければ事務職を続けていくことは難しいでしょう。
反対にそのような場面で的確に行動できる方は周囲からの信頼を得ることができます。
個人的な事務職への印象
ここでは個人的な事務職への印象をご紹介します。
事務職として仕事をしている中で業務以外に気づいた点をお伝えしていきますので、皆さんの参考になれば幸いです。
腰痛になる
事務職では基本的に椅子に座ったまま仕事をすることになります。
資料を運んだりトイレに行ったりとちょっとした移動以外は椅子に座っている状態のため腰に負担がかかります。
私の周りでも座っている際の姿勢を工夫したり、クッションを購入して腰の負担を軽減しようとみんな努力していました(笑)
事務職と聞くと体力的な負担が少ないように感じますが、腰への負担が大きいことは覚えておきましょう。
時間が長く感じる
これは特に私の個人的な感想ではありますが、事務職はとにかく業務時間が長ーく感じます!
「資料を確認して電話を3本とって、データ入力を行なって、まだ5分しか経ってないの!?」みたいな(笑)
事務職では細かな業務も多くありますが、一つ一つに時間がかからない仕事も多く存在するため、作業数の割に時間が進んでいないと感じる場面が多々あります。
また、私は電話対応が苦手だったこともあり「電話がかかってくる前にはやく仕事終わらないかなぁ〜」なんて考えていると全く時間が進んでいないように感じました(笑)
体力的には楽
先ほど事務職は腰に負担がかかり腰痛になりやすいとご紹介しましたが、それ以外の体力的な面に関して負担が少ないのは確かです。
ハードに動き回るわけでもなければ重いものを持ち上げるわけでもないので。
無理なく長く仕事を続けていきたいと考えている方にとっては事務職を選択する価値は十分にあると思います。
ただし、今回の記事内でも紹介した通り事務職独特の人間関係もありますので、配属先によっては精神的に辛くなる場合もありますのでその点は十分注意しておきましょう。
人間関係に大きく左右される
事務職では常に同じ空間で周囲の人と仕事を行なっていかなければならないため、人間関係によってその場の雰囲気も左右されやすいです。
配送業務や常に動き回っている製造業であれば、その場を離れることで一時的に人間関係から解放されます。
しかし、事務職は常に机に向かって業務を行っているため、人間関係の中で時間を過ごさなくてはなりません。
人間関係の良い職場であれば周囲と協力しつつ楽しく業務を行うこともできるかもしれませんが、人間関係が非常に悪い場合には仕事を続けていくことが辛いと感じてしまう可能性もあります。
まとめ
今回の記事では事務職経験者の目線から仕事内容や向いている人・向いていない人の特徴、事務職への個人的な印象をご紹介してきました。
事務職はその企業によって担当する範囲が変わりやすく、場合によっては専門的な業務までカバーする必要が出てきます。
ですがその反面、自分の知識や経験となり成長につながることもあります。
事務職は体力的な不安を抱える必要がなく安定している職種でもあるので、興味のある方は挑戦してみる価値は十分にあるでしょう。
今回の記事が皆さんの職業選択のお役に立てば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!